Re: はてなはこれから法人向けサービスに力を入れていくのか?

本日、はてなが提供するサーバ管理サービス「Mackerel」が、正式サービスとなりました。

この「Mackerel」というサービスは、1年ほど前に社内で実施したビジネスプランコンテンストで優勝したアイデアがもとになっています。アイデアを出したのはCTOのid:stanakaで、現在はプロデューサーという立場でプロジェクトに関わっています。エンジニアの長であるCTOが発案したITエンジニア向けの新規事業というのが、はてならしくて良いなと思っています。

Mackerelは、日本国内だけでなく、グローバルに利用されるサービスとして大きく成長させていきます。無料でご利用いただけるプランや、有料版を一定期間無料でお試しいただけるプランなどありますので、ご自身でサーバを運用されている方はぜひ一度お試しください。サーバの情報だけでなく、分単位で様々な数値情報を記録して数値を監視することもできます。例えば、サービスの利用者数やサーバの応答時間の平均値、あるいはサーバから離れて、部屋の温度湿度や、自分の体重、開いているブラウザのタブの数などなど、工夫次第で面白い使い方が可能です。このサービスの懐の広さも、はてならしいところだと思います。

ちなみに、Mackerelは日本語で「鯖」のこと。サーバと鯖をかけた名称です。昔からはてなのことを知っているという方は、はてなでは海産物系の名称が多く使われていたということをご存知かもしれません。人力検索はてなでの「いわし掲示板」や「いるか賞(現ベストアンサー)」、社内でお互いのタスクを讃え合う「ほたて賞」、社内のタスク管理ツール「あしか」などです。そう考えると、Mackerelという名称は単なるダジャレではなくて、はてなのサービスであるという想いが込められているのかもしれません(命名者のid:stanakaには未確認ですが)。


社長になり、挨拶回りをする中でよく聞かれるのが「はてなはこれから法人向けサービスに力を入れていくのか?」という質問です。

FreakOutさんと取り組んでいるアドテク事業のBrandSafeはてなに続いて、サーバ管理ツールのMackerelと、これまでのサービスとは毛色の違うサービスが立て続けに発表されたからかもしれません。

質問に対する答えは半分イエスで半分ノーです。はてなは、ユーザー向けサービスにも法人向けサービスにも、それぞれ力を入れていきます。

今回発表したMackerelは、日々運用されているはてなの数千台のサーバ管理に利用し、自分たちで厳しくドッグフーディングすることでサービスが研ぎ澄まされていくものですし、BrandSafeはてなは、はてなブックマークで蓄積された巨大なデータによって、ページ内容の判定の正確性が担保されています。多くのみなさんに利用していただくユーザー向けサービスがあってこその、はてなが提供する法人向けサービスだと考えています。

Mackerelを皮切りに、これまで仕込んでいたプロジェクトを次々とリリースしていく予定です。これからのはてなに、どうぞご期待ください。