Mashup Awards 2016に審査員として参加してきました #MA_2016

12/17に品川の寺田倉庫で開催されたMashup Awards 2016のイベント"FESTA 2016 By MashupAwards"に参加してきました。

Mashup Awardsも今年で12回目。年1回のイベントなので、干支が一周したことになります。

Mashup Awards といえば、今から10年ほど前、Mashup Awards 2ndのときに、前職の同期と作品を作って応募し、賞をいただいた思い出があります。会社の新人研修にて初めてプログラミングを覚えたタイプのエンジニアでしたが、仕事以外の作品で、他の方に評価してもらったことで、エンジニアとして自信をつけ、その後のコミュニティ活動やブログ執筆の活性化、キャリアイメージの明確化といったところに大きな影響があったと思っています。賞金も大きいですし、個人的には芸人にとってのM-1グランプリっぽい位置づけなんじゃないかなと(言い過ぎですかね)。

私はMA2、MA3で作品を応募して以来、作品を出すことはなかったのですが、縁あって昨年決勝戦の審査員としてお声がけいただきました。卒業生として久しぶりに参加したMashup Awardsは、WebサービスAPIを組み合わせてサービスを作るというMashupの基本コンセプトを大きく飛び越え、Webサービスだけなく、IoT的な電子工作なども取り込んだ、ITの総合格闘技的なイベントへと進化していました。

そして、今年のMashup Awards 2016の決勝ステージは、総合格闘技というイメージをさらに進化させたイベントになっていました。

写真などでイベントの様子をお伝えしつつ、決勝に残った作品の中から、特に印象に残っているいくつかのサービスを紹介してみたいと思います。

会場の様子

会場は先にも書きましたが、品川の寺田倉庫でした。自動車が入りそうなくらいの大きさのエレベーターに乗って会場に入ります。この時点でちょっと非日常感が演出されてました。


360度全方向に観客席が並べられたステージ。雰囲気はUFCオクタゴンっぽいです(金網はもちろんありませんが)。


発表者はステージに立ち、会場の雰囲気にも後押しされているのか、身振り手振りを交えながらテンション高く発表されていました。


Mashup Awardsのロゴを貼り付けた撮影用のメガネが置いてあったので、思わず一枚撮っていただきました。40歳手前のおじさんが、思わずこういうことをしてしまうくらいに会場の温度感は高かったです。


決勝の審査員の面々で一枚パチリ。左から、リクルートの麻生さん、Coineyの久下さん、BASEの藤川さん、私、レレレの山本さんです。

特に印象に残った作品

おばけパズル

obakepuzzle.com

おばけを型どったパズルです。非接触で電気が供給されて、決まった位置に来ると木のパーツの目が光ります。ひとつひとつのピースが木の手触りで感触が良く、プロダクトとしての完成度がとても高かったのが印象的でした。


なんとかめーかー りある

http://hacklog.jp/works/49475hacklog.jp

実際のブロックを決まった位置に置くと、ゲームの中にブロックが登場して、ゲームのプレイヤーを邪魔することで対戦できるというパズルゲーム。詳しくはリンク先の動画をご覧ください。実際にデモでプレイさせてもらいましたが、ゲームのプレイヤーとブロックを置く方とで情報が非対称な感じがおもしろかったです。学生さんの作品で、予算が少ない中、様々な工夫で作られた苦労のあとが見えました。


Walky / ディスレクシアの人のための字幕読み上げ機能付きYouTubeプレイヤー

http://hacklog.jp/works/49115hacklog.jp
http://hacklog.jp/works/49813hacklog.jp

Walkyは、白杖を持たれている方が道路を歩いていて路上駐車などの障害物に困っているという問題を解決するためのスマート白杖。目の前の障害物を画像認識して、白杖の上部に設置された指向性スピーカーでユーザーに対して危険を知らせてくれるというアイデアです。
ディスレクシアの人のための字幕読み上げ機能付きYouTubeプレイヤーは、識字・読字に問題がある方が、YouTubeの字幕が読めなくて困っているという問題を解決するための読み上げツールです。
両者とも、生活の中で困っていることを解決しようという意識で取り組まれていて、素晴らしいと思いました。


srt.js : YouTubeの映像と連動したマッシュアップ作品を簡単に作れるJavaSriptフレームワーク

今年優勝を勝ち取った作品です。
タイトルの通り、JavaScriptフレームワークなんですが、発表自体はこのフレームワークを利用した映像と連動したマッシュアップ作品10連発という感じで、勢いがありました。
普通は何かしらのMashup作品を練り上げて応募すると思うのですが、作者の栗原さんはMashup愛が半端なくあり、フレームワーク化してみんなも動画と連動した作品をどんどん作ろうぜと呼びかけているのが、Mashup Awardが一周した感じがありました。
審査の席でもセキュリティ的な懸念点を指摘させていただきましたが、今大会の中でも相当な熱量をもって取り組まれていたので、審査の席でも一票をいれさせていただきました。


さいごに

実は弊社もAPI提供企業として、Mashup Awardsには毎年APIを提供させていただいております。UGC系のWebサービスはてなブックマークはてなブログなど)のAPIの他に、サーバー監視サービスのMackerelもAPIを提供しており、IoT系の作品と相性が良い使い方ができるのではと思っていますので、Mashup Awards 2017に応募しようと思われている方はぜひ一度ご検討いただければと思います。

Mashup Awards 2016の運営の皆さん、お疲れ様でした!